「玉ねぎって健康に良い野菜だよね!」
「カロリーも低そうだし、たくさん食べたらダイエットに良さそう」
とお考えの方は要注意!
実は、玉ねぎは食べすぎると身体に悪い影響をもたらすことがあるのです。
ここでは玉ねぎを食べ過ぎた場合の影響や対処法などをお話ししていきます。
良いイメージばかりだった玉ねぎでも、こんな一面もあるんだなぁと発見になることでしょう。
玉ねぎを食べ過ぎると問題なの?
「玉ねぎを食べ過ぎるとだめ?」
「野菜で食べ過ぎなんて考えもしなかった!」
そんな方も多いかと思います。
甘いものやアルコールの摂りすぎで問題が起こるのは想像がつきますが、野菜で…ましてやカレーや肉じゃが・ハンバーグにチャーハンと、たくさんのレシピで引っ張りだこの玉ねぎが問題?と疑問に思いますよね。
甘いものやアルコールに限らず、何でも適度と言うものがあり、玉ねぎも例外ではないのです。
玉ねぎを食べ過ぎるとどうなる?
では具体的に玉ねぎを食べ過ぎるとどうなるのでしょうか?
食べ過ぎたわけではないのに、身体に湿疹やかゆみが出る人は「玉ねぎアレルギー」も可能性も・・・。
卵や小麦は有名ですが、玉ねぎにもアレルギーがあるのですね!
また身体に不調を起こすだけでなく、人によっては口臭・体臭にも影響してきます。
その影響はざっと挙げただけでも7つもあります。
影響1.胃もたれ
玉ねぎを食べ過ぎたことで、まず考えられる問題は胃もたれが起こることです。
「なんだかモヤモヤするー」と胃もたれくらいなら良いのですが、それを通りこすと胃痛まで起こってしまいます。
これはなぜ起こるのかというと、玉ねぎに含まれる硫化アリル別名アリシンという成分の影響です。
硫化アリルには強い殺菌作用や抗酸化作用があるため、食べ過ぎると胃に負担をかけてしまい必要以上に胃酸が発生し、胃もたれの状態になります。
影響2.下痢や腹痛
また玉ねぎを食べ過ぎると、下痢や腹痛を起こすことも考えられます。
人間の身体には食べ物を消化させるために消化酵素というものが備わっています。
適量の玉ねぎであれば消化酵素で対応できるのですが、食べ過ぎてしまうとそうはいきません。
腹痛がおき、それが悪化してしまうと下痢が起こります。
ここでも硫化アリルの成分が関係しているのですが、腸の働きを活発にする働きがあるため、活発になりすぎた腸が消化を待たずに排泄を促してしまうのですね。
影響3.吐き気
また吐き気を感じる方もいます。
玉ねぎにはケルセチンという成分もあるのですが、硫化アリルと同じく抗酸化作用があります。
抗酸化作用は筋肉を緩める働きがあり、胃の入り口にある筋肉も緩めてしまうのですね。
多量の硫化アリルの影響で、胃酸も多く発生していることもあり、吐き気に繋がってしまいます。
影響4.頭痛
さらに偏頭痛のような頭痛が起こることも。
食べ物で起こる問題なので、下痢や吐き気などお腹にくることは想像しやすいのですがお腹と頭がダブルで問題を抱えたら、ゲッソリしてしまいそうですね。
なぜ玉ねぎを食べ過ぎたことで頭痛まで起こってしまうのかと言うと、これもまた硫化アリルが関係しています。
玉ねぎの健康効果として血液がサラサラになるというのは有名な話ですが、これは硫化アリルが血管を拡げるからです。
しかし玉ねぎを食べ過ぎてしまうと、血液が一気に流れることで脳の血管に負担をかけてしまいます。
影響5.貧血
意外!と思われるかもしれませんが、玉ねぎの食べ過ぎで貧血になることもあります。
硫化アリルは血液をサラサラにしますが、ケルセチンも同じように血流を良くする働きがあります。
この相乗効果により、めまいなどの貧血症状が出てしまうのです。
ただし玉ねぎを食べ過ぎた時の一時的なものなので、しばらく安静にしておけば収まりますよ。
影響6.口臭が臭くなる
身体の不調と共に気になる臭い。
玉ねぎには鼻につくツンとした臭いがありますよね。
あれも硫化アリルが含まれているからなのですが、酸化すると硫黄酸化物という成分になります。
硫黄と言われて思い浮かぶのは、温泉街の卵が腐ったような独特の臭いではないでしょうか。
その悪臭が胃や腸にガスとして溜まり、口臭となって口から出てくるのです。
影響7.おならが臭くなる
口臭と同じ理由でおならも臭くなります。
おならは我慢することも出来ますが、不意に出てしまった時に臭うと気まずさもアップしますよね。
我慢し続けると、硫黄酸化物は血中に溶けだし、身体中を回ります。
すると毛穴から汗となって身体の外に出ますので、体臭としてやはり臭ってしまうのですね。
玉ねぎの6つの効果
玉ねぎに対してネガティブなイメージになってしまった方がいるかもしれません。
しかし、玉ねぎがもたらす嬉しい効果もあります!
健康だけでなく美容にも効果絶大な玉ねぎ、意外な効果もぜひ知ってください。
効果1.血液サラサラ
玉ねぎを食べる効果として有名なのは血液がサラサラになること。
硫化アリルが血管を拡げ、血液が固まるのを抑制することで血液の流れがスムーズになります。
高血圧や病院で動脈硬化が進んでいると診断された方は、積極的に玉ねぎを取り入れるといいですよ。
特に問題がないという方も、年齢を重ねていくにつれ血管は硬くなっていきます。
ちなみに硫化アリルが含まれる食材は玉ねぎの他にニンニクやネギがありますが、なかなか毎日ニンニクやネギを食べるイメージはしにくいかと思います。
色々な料理に使える玉ねぎは、まさに日々の食事に取り入れやすい食材と言えるのではないでしょうか。
効果2.心疾患やがんの予防
心疾患やガンの予防にも玉ねぎは効果を発揮します。
心疾患で有名な狭心症や心筋梗塞は、動脈硬化によって起こる病気です。
そこで、硫化アリルの血液サラサラ効果で心疾患は予防・改善することができます。
心疾患だけでなく脳梗塞など脳の病気も同じことが言えます。
またガンの予防にも効果的であることが分かりました。
特に赤玉ねぎという品種は、腫瘍を破壊するのに役立つ化合物が豊富に含まれているのだそう。
他にも玉ねぎに多く含まれるアントシアニンという成分もガンの転移予防、ケルセチンはガン細胞を縮小させるのに役立ちます。
心疾患やガンは若いから絶対にならないわけではありません。
他人事ではなく若いうちから玉ねぎを食べる習慣を身に付けておくといいですね。
効果3.デトックス効果
健康だけでなく美容にも様々な効果を発揮してくれるのが玉ねぎなのですが、そのうちの1つはデトックス効果です。
こちらも硫化アリルが関係しています。
新陳代謝を良くしてくれるだけでなく、キレート効果といって毒素を挟んで体の外に排出を促してくれるのです。
便秘気味…という方は代謝が悪くなり太りやすくもなりますので、デトックスはとても重要なんですよ。
デトックスと言うとわざわざサロンに行き料金を払ってすることのようなイメージがありますが、毎日の食事でデトックス効果が期待できるなんて夢のような食材と言えますね。
効果4.痩せやすい体質になる
また痩せやすい身体になるのも玉ねぎに期待できる効果です。
玉ねぎダイエットというものを1度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
玉ねぎに含まれるケルセチンは、活性酵素の働きを抑制し、脂肪の吸収を抑える働きがあります。
つまり玉ねぎを食べる習慣を付けていくと痩せやすい身体になるというわけです。
ただ「玉ねぎってカロリーが高いでしょ?」という声も。
確かに大きめの玉ねぎ1つは100kcalほどあり、野菜の中では高めです。
とくに、もやしやキャベツのような葉物と比べてしまうと「太る野菜」と認識されてしまうかもしれません。
しかしケルセチンによりダイエット効果があるため、敬遠せずむしろダイエットには向いている野菜と言えます。
ケルセチンは水溶性なのでスープにした際は、汁まで飲み干すことをおススメします!
効果5.シワやシミ予防
シワやシミ予防にも効果絶大な玉ねぎ。
先ほど軽く触れましたが、ケルセチンは活性酵素の働きを抑制するのでしたね。
これは別の言い方をすれば、老化防止になります。
さらに硫化アリルは強い抗酸化作用があるため酸化を防ぎ、シワやシミ予防に役立つのです。
硫化アリルはビタミンB1と一緒に摂ると効果的ということが分かっています。
ビタミンB1を多く含む食材は、豚肉・大豆・うなぎ・海苔など。
玉ねぎと相性が良い豚肉と合わせれば、野菜炒めやかつ丼、豚の生姜焼きと様々な料理で活用できます。
メイン料理にもなり、効果も上がるとなれば一石二鳥ですね!
効果6.冷え性予防
玉ねぎ効果には、冷え性の予防・改善にも繋がります。
血液がサラサラになるということは、血の巡りも良くなりますよね。
すると新陳代謝も上がり、冷えも予防・改善されます。
冷え性の方は足湯をしたりマッサージをしたりと外側からの対策も良いのですが、内側からとれる対策は食事なんですね。
玉ねぎは様々な料理に使え、味の主張も少なく、使い勝手が良い野菜!
冷え性でお困りの方は、ぜひ日々の食事で意識的に玉ねぎを摂ってみてくださいね。
不調をもたらす玉ねぎの対策はある?
良い効果もある玉ねぎですが、食べ過ぎて身体に不調が出てくるのは心配ですよね。
しかし、しっかりと対策をすれば玉ねぎを食べ過ぎても影響は少なくなります。
玉ねぎの効果を期待したい人は、以下の対策をぜひ試してみてください。
対策1.加熱する
玉ねぎ対策としてまず考えられるのは、加熱調理をすることです。
胃もたれや頭痛・口臭など、その多くの問題は硫化アリルの影響でしたよね。
硫化アリルは加熱することによって、その効果が半減します。
硫化アリルを摂りすぎて問題が起きているわけですから、加熱をしてある程度効果を押さえてあげれば良いのですね。
加熱をしたからといって、良い効果がすべてなくなるわけではありませんのでその点はご安心を!
対策2.切ったあとに放置
でもやっぱり加熱する際も硫化アリルの効果を半減させたくないな、という方もいますよね。
体質的に硫化アリルに強く、胃もたれもちょっとしか気にならないという方もいます。
そんな時は加熱をする20分~30分前に玉ねぎを切り放置するといいですよ。
硫化アリルは空気に触れると、加熱に強くなります。
切った後すぐに加熱するのではなく、放置の時間を考えて調理を開始すると良いですね。
ただし、放置中にしてはいけないことが1つあります。
それは水にさらすこと!
辛味を取るためにやりがちなことですが、実はこれで硫化アリルの効果が無くなってしまうんです。
水にさらさなくても放置するだけで辛味も落ち着きますよ。
対策3.たくさん食べる時はみじん切りにしない
たくさん食べる時はみじん切りはおすすめしません。
空気に触れると加熱に強くなりますが、空気に触れる面が多ければ多いほど、加熱に強い硫化アリルも増えるわけです。
玉ねぎをみじん切りするハンバーグやドライカレーなどは、玉ねぎだけでボリュームアップするのではなく、他の食材も混ぜ合わせてみてください。
硫化アリル対策だけでなく、栄養バランスも良くなり一石二鳥ですね!
対策4.玉ねぎの前に何か食べる
玉ねぎを食べる前に他の物を食べるのも玉ねぎ対策の1つ。
胃もたれや腹痛・吐き気は必要以上に胃酸が発生することで起こるトラブルでしたよね。
空腹時に生の玉ねぎ、例えばオニオンスライスなどを食べる場合、他の物を先に食べ胃に膜を作るのがベスト。
有名なのは牛乳です。
胃に膜を作り、胃酸を薄めることで胃もたれ等のトラブルを回避できるでしょう。
ホットミルクにしたり、牛乳が苦手な人はココアやコーヒー牛乳にしても効果はありますよ。
対策5.適量を守る
とは言え一番の対策は玉ねぎを食べ過ぎないことです。
玉ねぎが大好き過ぎて丸々2個食べてしまう方はそうそういないとは思いますが、適量を守ることが何より大事。
特に生で食べる時は注意を払いましょう。
いくら身体に良いとされる食材でも、適度というものがあります。
玉ねぎを食べるときの適量とは?
では玉ねぎの適量はどのくらいなのでしょう?
一日に食べて良いのは何グラム?
玉ねぎを食べるときには、適量やタイミングを考えると身体への影響は軽減されます。
ここでは、知っておいてほしい適量とタイミングを紹介していきます。
食べるならこの2つを守って食べるように心がけてくださいね。
(1) 玉ねぎを食べるときの適量
玉ねぎを食べるときは、目安として1日50g!
わざわざ重さを計って料理をするわけではないので、多いの?少ないの?と分かりにくいですよね。
50gというと、玉ねぎを4等分した1つなんです。
つまり1日食べる分量としては4分の1で十分なわけです。
オニオンスライスやサラダの付け合わせにすると、ペロリと食べてしまう量ではないですか?
これ以上食べると胃もたれや吐き気などの不調が起こる場合があるのです。
もし玉ねぎをたくさん貰って傷む前に食べきりたい!と考えるのであれば、切り分け冷凍する手段もあります。
4分の1以上になりそうだな、という場合は加熱して玉ねぎをしんなりさせると多少は食べても大丈夫でしょう。
(2) 玉ねぎを食べるタイミング
玉ねぎを食べるのに適したタイミングはあるのかも気になるところですよね。
こちらに関しては玉ねぎに限らず、3食の食事に少しずづ取り入れると効果的です。
胃もたれ等のトラブルは一度にたくさん食べたことによって胃に負担がかかり起こります。
3食の食事で適量を分けて食べれば問題は起こりませんよね。
玉ねぎは万能な脇役野菜。
朝はオニオンスープ、昼はチャーハンに取り入れ、夜はサラダの付け合わせくらいなら適量を3等分できそうですよね!
まとめ
玉ねぎは食べすぎると胃もたれだけでなく、頭痛や貧血など様々な問題が起こってしまいます。
また口臭や体臭まで変化するため、玉ねぎを食べる際は分量に注意が必要です。
ただし加熱をしたり、生でも分量に気を付ければ問題ありません。
むしろ玉ねぎがもたらす効果は素晴らしいものがあるので、対策をとりつつ積極的に摂っていきましょう。