体にいい効能・効果が期待できる「らっきょう」
らっきょうは、カレーを食べるときぐらいしか食卓に出てこないという家庭も多いのではないでしょうか。
しかし実はらっきょうは、疲労回復やアンチエイジングなどの効果が期待できるスーパーフードなのです!
どんな効能・効果があるのか、またカレーに添える以外にどんな使い方ができるのかご紹介していきます。
普段の食生活にらっきょうを取り入れ、嬉しい効能を得ていきましょう!
「らっきょう」とはなに?
そもそもらっきょうとは何なのでしょうか?
らっきょうはネギの仲間でヒマラヤ地方が原産の植物。
根元の土に埋まっている部分が食べられる部分になります。
日本では5~6月が収穫時期となり、さまざまな栄養素がぎゅっと詰まっているのです。
【らっきょうの主な栄養素】
- フルクタン
- サポニン
- ビタミンC
- ビタミンB6
- カリウム
- カルシウム
- 硫化アリル
それぞれの栄養素もらっきょうにもたらす効能に関係しているので、この後詳しくご説明していきます。
驚くべき!らっきょうの効能・効果
では、気になるらっきょうの効能・効果についてお話していきます。
年齢・性別問わず嬉しい効能・効果がたくさん!
これらを知れば、らっきょうがただの添え物と思えなくなりますよ!
【らっきょうの効能・効果】
(1) 高血圧の緩和
まずらっきょうは高血圧の緩和に効能があります。
らっきょうにはツンと鼻に付く独特の匂いがありますよね。
あの匂いは硫化アリルという成分のためなんです。
この硫化アリルはビタミンB1の吸収を高める働きがあり、なんと通常の8倍も吸収を高めてくれる優れた成分!
ちなみに血液サラサラ効果で有名な玉ねぎにも硫化アリルが含まれていますよ。
つまりビタミンB1を多く含む豚肉・大豆・ウナギなどと一緒に摂ることで、血液を浄化させサラサラにする効果が期待できるのですね。
血液がドロドロ滞ることで起こる高血圧も、らっきょうを定期的に食べることで血圧が正常に落ち着いてきますよ。
(2) 疲労回復
同じく硫化アリル成分のおかげで疲労回復にも効果が期待できます。
ビタミンB1は別名「疲労回復のビタミン」と呼ばれていて、乳酸たんぱく質という疲労の原因になるものの分解を助ける働きがあります。
通常よりビタミンB1を多く身体に取り入れることで、疲労回復にも繋がるでしょう。
夏バテ対策にもぜひらっきょうを取り入れてくださいね。
(3) ダイエット
続いて期待できるのはダイエット効果です。
先ほど栄養素の中でフルクタンという栄養素が出てきましたが、こちらが良い仕事をしてくれます。
まずフルクタンは食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。
血糖値が上がると身体は糖分を蓄えようとするのですが、余った糖分は中性脂肪に変わり太るもとになります。
しかし、フルクタンの働きで血糖値が上がりすぎなければ脂肪になる糖分も吸収されないので太りにくい身体になるのですね。
またフルクタンには脂肪を体内に蓄積しにくくする効果も!
血糖値をコントロールし、脂肪を蓄積しにくくするW効果は、ダイエッターにとってありがたいポイントと言えるでしょう。
(4) 便秘の解消
同じくフルクタンは便秘解消にも一役かってくれます。
フルクタンは食物繊維の一種なのですが、らっきょうの含有量は野菜の中でトップクラスに多いんです。
食物繊維が多い野菜で思い浮かぶのはごぼうですが、比べて約4倍も入っているというから驚き!
食物繊維は腸内環境を整える効果があると耳にしたことがあるのではないでしょうか。
さらにらっきょうに含まれる食物繊維のメリットは、水溶性であることから腸内で溜まった便を柔らかくする効果があることです。
排出を促し、便秘解消が期待出来るのですね!
(5) ガンの予防と抑制
意外な効果としてはガンの予防と抑制にもなることです。
らっきょうに含まれるジアリルスルフィドという成分がガン発症を抑える酵素の働きを助けてくれます。
殺菌作用も強く、ピロリ菌死滅にも役立つことから特に胃がんの予防・抑制に効果的!
ガンになってからでは大変なので、日々の食事にらっきょうを取り入れ、予防していけたら良いですよね。
(6) コレステロール値を下げる
コレステロール値を下げ、正常な数字に戻してくれるのもフルクタン。
コレステロールを腸内に吸収させ、排出させる働きがあるのですね。
コレステロール値が高く病院に行くと薬を処方されますが、食事で変えていけたら健康的だと思いませんか?
コレステロール値が気になり、病院に行こうか悩んでいる方は、まずらっきょうを食べる習慣を身に付けてみてはいかがでしょうか。
(7) 免疫力の向上
また硫化アリルは強い殺菌作用があるため、免疫力の向上にも繋がります。
さらにジアリルスルフィドにも殺菌作用があるので相乗効果も期待できます。
免疫力が下がっていると思わぬ病気に感染したり、なかなか治らず辛い時期が続くことがあります。
年配の方は年齢と共に免疫力が下がってくるため、らっきょうは毎日でも摂りたい食材と言えます。
お酢も身体に良いので、甘酢漬けにして食べる習慣を身につけられると良いでしょう。
(8) アンチエイジング効果
らっきょうがアンチエイジングにも効果があると言われるのは、ビタミンC・ナイアシン・ケイ素という栄養素が含まれているからです。
こちらの3つは肌の若返りに必要な3大栄養素と呼ばれるものなのですが、1つの食材に3つ揃って含まれているのはとても嬉しいですよね。
また硫化アリルは抗酸化作用があるため、活性酸素の働きを抑えてもくれます。
活性酸素が活発に活動すると細胞が老化し、シミやしわ・たるみなどの老化現象が起こります。
硫化アリルで老化を防止し、3つの栄養素で若返りを図れるらっきょうは一石二鳥の食材なのですね。
(9) 風邪による咳やタンの解消
また意外な効果が風邪による咳やタンの解消です。
長引く咳やタン・ぜんそくのような発作に処方される薤白(がいはく)という漢方があります。
これはらっきょうを加工させたもので、薬でもなかなか治らない咳やタンに重宝することがあるのです。
妊婦さんや授乳中の女性・さらにはあまり薬に頼りたくない…自然なものを用いて自分の治癒力を高めたいと考える人に漢方は助かりますよね。
普段かららっきょうを食べる習慣をつけておけば免疫力も高まりますし、長引く咳やタンに悩まされることは減るでしょう。
らっきょうの漬け方
「らっきょうは輸入品が多く添加物等も気になる・・・」
「自分好みの味でらっきょうを漬けたい!」
という方もいるのではないでしょうか。
確かにスーパーで見かけるらっきょうは漬物コーナーに置いてあり、すでに甘酢っぱく漬かっている商品が多いですよね。
らっきょうを取り入れたくても輸入品を好まない方や味が濃すぎて苦手…という方は、自分でらっきょう漬けを作ってみてはいかがでしょうか?
ここでは、甘酢漬けと塩漬けの仕方を紹介するので参考にしてみてください。
らっきょうの下処理の仕方
普段はすでに浸かっているらっきょうばかりが目に付きますが、大手スーパーでは野菜コーナーに生らっきょうを売っているところもあります。
旬の時期が短いので、注意してみていないと逃してしまうでしょう。
またネットで購入も可能。
生らっきょうが手に入ったらさっそく下処理を始めます。
難しそうなイメージがありますが、実はとても簡単!
【らっきょうの下処理の仕方】
- 土を洗い流す
- 皮をむく
- 水で流しながら薄皮をむく
- 先端と根を切り落とす
- しっかりと水気を切り、キッチンペーパーで水気を拭き取る
最後の一手間を省いてしまうと、密閉容器の中でカビが繁殖してしまうので、どうせ漬けるから…と面倒くさがらずに行ってくださいね。
甘酢漬けの作り方
甘酸っぱく食べやすい甘酢漬けは、子どもでも食べることができます。
また、蓋を密閉した状態で漬けておくと保存食として約1年ほどはもつのでおすすめですよ。
【甘酢漬けの作り方】
・材料:らっきょう500g、酢175ml、砂糖125g、塩30g、みりん30g
- 漬け汁の材料を全て混ぜ合わせる。!
- 密閉容器に混ぜ合わせた漬け汁と下処理をしたらっきょうを入れる
赤唐辛子2本ほど一緒に入れると、保存期間を長くすることが出来ます。
どのらっきょうもまんべんなく漬け込みたいので、時々逆さまにして瓶の中を動かしてくださいね。
そして、3日ほど漬け込んだら食べられます!
「食べられるまで何ヶ月かかかるのかな?」と思ったのですが、意外にもたった3日で漬かるのですね。
また日が経つにつれ、しっかりと味も染みますます美味しくなるので、保存が利く密閉度が高い容器を選ぶと良いでしょう。
塩漬けの作り方
シンプルでアレンジしやすい塩漬けもおすすめです。
とりあえず、買ってきたらっきょうを塩漬けにしておけば、何にでも使えて便利ですよ!
【塩漬けの作り方】
- 材料:らっきょう500g、水600ml、塩60g
- 鍋に漬け汁となる水と塩を入れ、軽く煮たたせる
- 塩が溶けたら火を止める
- 密閉容器にらっきょうを入れ、冷ました漬け汁も一緒に入れる
塩漬けは、10日ほど漬け込んだら食べられますよ!
甘酢が苦手な方は塩だけであっさり漬けたらっきょうはいかがでしょうか。
らっきょうを使ったおすすめアレンジレシピ7選
「らっきょうの食べ方はカレーの添え物しか知らない」
「他にどんな料理に合うのか知りたい!」
確かにらっきょうと言えばカレーのイメージが強く、他の料理に使おうという発想にならない方も多いのではないでしょうか。
しかしせっかく身体に良い効能・効果がある食材なので、飽きずに毎日でも続けて食べたいですよね。
続いてはらっきょうを使ったアレンジレシピをご紹介していきます。
料理によって甘酢らっきょうが合うのか、塩漬けらっきょうが合うのか、はたまたどちらでもいけるのか…試してみるのも面白いですね!
レシピ1.タルタルソース
まずらっきょうアレンジレシピで数多く目に留まったのはらっきょう入りタルタルソースです。
タルタルソースを作るときは、卵と玉ねぎで作ることが多いですが、玉ねぎをらっきょうにチェンジ!
チキン南蛮にかけるタルタルソースなら、甘酢漬けされたらっきょうが良い味出してくれそうですよね。
一口食べたら予想した味を上回り、あっという間になくなってしまいそうな一品です。
レシピ2.ポテトサラダ
タルタルソースに次いで、たくさん目にしたのがらっきょう入りポテトサラダです。
saori3.21さんは、らっきょうとコーンが入ったポテトサラダを作っています。
こちらも味付きのらっきょうが良い刺激になりそう!
しかも赤唐辛子で漬け込んだらっきょうなので、後味がピリッと辛口なのだとか。
副食の王道ポテトサラダ、いつもの味に飽きてきたら赤唐辛子漬けらっきょうが入ったものはいかがですか?
レシピ3.鶏つくね
続いてご紹介するのはtenmasa.snsさんお手製の鶏つくねです。
断面をみるとにんじんやごぼうも入って具だくさん、しかもらっきょうを漬けていた汁も捨てずに利用しているところがステキ!
醤油と一緒に絡めてつくねのタレにアレンジしたそうです。
元々らっきょうが漬かっていた汁なので相性は抜群!
ぜひ挑戦したいレシピです。
レシピ4.天ぷら
副菜になりがちならっきょうをメインの天ぷらに!
衣をつけて揚げるだけで、子どもも喜ぶお料理に変身しますよ。
お酒のおつまみにもぴったりなので、家族でたくさん食べられそうですね。
レシピ5.ホットサンド
なんとらっきょうがホットサンドの具になっています。
らっきょうの他にアボカドと納豆という組み合わせも気になる一品です!
アボカドと納豆だけではどうも食感が似ていて口の中がもったりしそう…そこにらっきょうが入ることで、食感はガラッと変わります。
アボカドと納豆とらっきょう、栄養満点間違いなし!
朝から気合を入れたい方はぜひお試しあれ。
レシピ6.手まり寿司
__canmoco__さんがご紹介する手まり寿司も気になりますよね。
らっきょう入りの手まり寿司なんだそうです。
らっきょうがガリのような役目になって美味しそうなレシピです!
生ハムとチーズにブラックペッパーにらっきょうとは面白い組み合わせ。
お友達を呼んでホームパーティーの時にも活躍すること間違いなしですね!
レシピ7.らっきょうおかか和え
その名の通りらっきょうとかつお節を和えて醤油で味付けをしたレシピ。
ワンプレートの色合いも良くなりますし、何より簡単に一品おかずが増やせるのが嬉しいです。
あと1品箸休めに欲しい…と思ったときにすぐ作れそうですよね。
らっきょうを食べる際の注意点
最後にらっきょうを食べる際の注意点もお話しておきましょう。
「あの独特な匂いが苦手…」
「1日にどれくらいの量を食べると良いのだろう?」
という疑問も解決していきますよ!
らっきょうを取り入れる生活に入る前に覚えておきたいポイントです。
注意点1.匂いが気になる時にはリンゴ
注意点2.食べ過ぎは良くない
注意点1.匂いが気になる時にはリンゴ
身体に良いことは分かったけど、らっきょうの匂いが苦手…次の日に残ったら嫌だな…と匂いから敬遠されている方も多いですよね。
確かにニンニクやニラ・らっきょうなど匂いがきつい食材は食べた後の口臭が気になるものです。
特に食べた後に人と会う約束をしていたり、次の日大勢の前でプレゼンをする場合などは意識的に避けてしまうかもしれません。
らっきょうの匂い対策をする場合、おすすめなのがりんごです。
りんごに含まれるポリフェノールは消臭効果があるため、らっきょうの独特な匂いも弱めてくれる働きがあります。
果物のりんごがなければ、りんごジュース100%で代用すると良いでしょう。
注意点2.食べ過ぎは良くない
またどんなに身体に良いとされるものでも、食べ過ぎはダメです!
らっきょうの1日摂取量は5粒が目安とされています。
毎食後にポリポリと1~2粒ずつ食べるか、料理に使うとあっという間になくなってしまう量ですね。
なぜ5粒程度が良いのでしょうか。
らっきょうの効能・効果は強力で、特に硫化アリルの働きが強いのです。
食べ過ぎてしまうと殺菌効果が意の粘膜を荒らしてしまい、胃もたれや腹痛・下痢などの症状がでる場合があります。
何事も適度は大切!
まとめ
ここまでらっきょうの効能・効果からアレンジレシピを紹介しました。
ただのカレーの添え物から大きくイメージが変わったのではないでしょうか。
食べ続けるとメリットがたくさんある食材ですので、ぜひ適量を毎日の食事に取り入れる工夫をしてみてくださいね。