あなたは器用貧乏という言葉をきいたことはありますか?
「器用だけど貧乏?売れない芸術家かな?」
「器用貧乏な人は損をするって聞いたことある!」
と器用貧乏についてよく分からない人も多いと思います。
ここでは器用貧乏な人の特徴からセルフチェックを行い、困ることや向いている仕事までご説明していきます。
器用貧乏なことを短所とばかり捉えず、どう立ち回ると活かせるのか覚えておくといいですよ。
器用貧乏とは?

ではまず器用貧乏とはそもそもなんなのか、どんな人のことを指すのかお話ししていきます。
そして器用貧乏であるがゆえに、注意したいことも併せてご説明します。
こちらを読めば器用貧乏な人のイメージがなんとなく沸くでしょう。
器用貧乏の意味
器用貧乏という言葉を調べると「なまじ器用にいろいろの事がこなせるために、かえって大成しないこと」という説明が出てきます。
まさにその言葉の通りで、器用に何でもこなせてしまい、出世や独立などに至らない人のことを言います。
貧乏という言葉が使われていますが、お金がないというわけではなく、ニュアンス的な意味で使われているようです。
あなたの周り、もしくは自分自身思い当たる節があるかもしれませんね。
器用貧乏な人は利用されがち
そんな器用貧乏な人は人に利用されがちです。何事もそつなくこなしてしまう人ですから、職場では大変重宝される人材といえます。
ついつい「○○さんに頼めばなんとかしてくれるだろう!」「締め切りが近いけど、彼女ならやってくれるはず…」と期待を持たれ、仕事が次から次へと回ってくるのです。
人から頼られるのは嬉しい反面、時にはキャパオーバーしてしまうことも。
もしかすると「自分って周りから良いように使われてるな…」と憤りを感じることがあるかもしれません。
器用貧乏だといい人止まり?
また器用貧乏だと恋愛面において「いい人止まり」になってしまうことも。
恋愛でも器用に立ち回るのですが、それがかえってスマート過ぎて「あ、この人は恋愛対象に見てないかな?社交辞令で言ってくれているのかな?」と思われる場合があるのです。
ですから器用貧乏の方は、自分が良いなと思う相手がいる場合、ちょっと大げさなくらいストレートに愛情表現をする必要があるでしょう。
あなたは器用貧乏?セルフチェック

「器用貧乏の意味は分かったけど、具体的にはどんな人が当てはまるの?」
「もしかしたら私器用貧乏な人になってるかも!」
と思う方もいるはず。
続いては、器用貧乏の方はどんな特徴があるのか挙げていきますね。
あなたはこの中でいくつ当てはまっているでしょう?
9個中6個以上は器用貧乏の可能性大で、4個以上でも隠れ器用貧乏に当てはまるでしょう。
チェック1.要領が良い
チェック2.手先が器用
チェック3.人付き合いが得意
チェック4.気が利く
チェック5.執着心が薄い
チェック6.お人好し
チェック7.適応能力が高い
チェック8.頭が柔軟
チェック9.飽き性
チェック1.要領が良い
まず器用貧乏はとにかく要領が良い人です。
ムダな行動はせず、与えられた仕事を最短時間で終わらせられます。
頭の回転も速く、どうしたら時間内に終わらせられるかな?と考えながら動きます。
ですから他の人が当たり前のように残業をしている中「お疲れ様でしたー」と颯爽と帰っていく場面を見かけることも多々。
かと言ってやるべきことはやっているので「また先に帰ったよ…」と嫌味には思われることもありません。
要領が良いと仕事を回される量も多いわけですが、こなせてしまうので本人も辛いわけではないことが多いです。
チェック2.手先が器用
手先が器用なのも器用貧乏の人の特徴です。
手先を使うことを挙げるとパソコンもそうですが、料理・手芸・掃除等もてきぱきこなせる言わばオールマイティー。
手先が器用なことを自覚しつつも、自慢するわけでも鼻にかけるわけでもありません。
「人より手先が器用だな」と思いつつも、それが当たり前になっているので特別自分がすごいとは思わないのでしょう。
チェック3.人付き合いが得意
また器用貧乏の方は人付き合いも得意で、打ち解けるのも早く誰に対しても壁を作ったりしません。
仕事も出来て人懐っこいわけですから、上司からも好かれるわけです。
学生の頃は気付けば周りに友達の輪ができる人気者タイプ。
性別関係なく、友達が多い人とも言えますね。
狭く深くではなく、広く浅くと考える人が多いのも器用貧乏さんの特徴。
もちろん何でも相談できる親友がいる人もいます。
仕事に関しても人付き合いが得意なので接客や営業の仕事も適任と言えるでしょう。
チェック4.気が利く
また気が利くのも特徴の1つ。
例えば複数で飲みに行って醤油を探す素振りをしている人がいればサッと差し出し、仕事で落ち込んでいる様子の後輩がいれば「何か悩んでることでもあるの?話を聞くよ」と声を掛けれる人です。
人より要領よく仕事ができるので、本当は人がやるべき仕事もサラッとやってしまうことも多々あり。
気が利くということも、持って生まれた性格の1つなので苦になるわけではありません。
気付いてしまったのに見てみぬふりが出来ないのも器用貧乏さんの特徴です。
チェック5.執着心が薄い
また執着心が薄いという面も持ち合わせています。
器用貧乏という言葉の由来でお話した器用すぎるため大成しないことに繋がってくるのが執着心の無さ。
例えば会社で大事なプレゼンがあり、ライバルに敗れたとしても「次々!」と早々に気持ちを切り替えられたり、「プレゼンが通って良かったね!」とライバルにエールを送れます。
向上心がないわけでないのですが、出世することにもこだわりが無い人も多いです。
周りから見れば実力があるのに出世をしないちょっと不思議な存在に映るでしょう。
チェック6.お人好し
人付き合いが得意で気が利くとなれば、お人好しなのも想像がつくのではないでしょうか。
基本的に人と関わることが好きですし、小さなことにもすぐ気が付いてしまいます。
そしてそれを見てみぬふりはできず、つい指摘してしまう。
困っている人がいれば手を差し伸べてしまう。
お人好しだなーと見えるかもしれませんが、いたって本人は普通の感覚。
人のために頑張っているとも思っていませんし、むしろ自分がやりたい・気が付いたからという理由で手を差し伸べているわけですね。
チェック7.適応能力が高い
さらに適応能力の高さも定評があるのが器用貧乏さん。
人付き合いが得意なので、転勤などで職場が変わってもすぐに打ち解けられるというメリットがあります。
また新しい仕事内容を任されても、あっという間に覚え戦力になってくれます。
そんな適応能力があれば会社から重宝されるのも納得。
ただどこへ行ってもどんな仕事を任せても器用にこなしてしまうせいか、職場を転々とさせられる可能性も…。
悪い言い方をすれば会社から良いように使われてしまうのですね。
チェック8.頭が柔軟
頭が柔軟なのも器用貧乏さんの特徴と言えます。
適応能力が高いという話にも通じていますが、頭が柔軟なのですぐに変わった環境にも馴染むことができます。
またアイデアマンの一面もあり、新しい企画等も任されることが多いです。
しかしお人好しでもあるので、自分が考えた企画をサラッと他人に持っていかれることがあるかもしれません。
人の良さが全面に出て悪い人でないのは分かるのですが、時には人に譲らない強さを身に付けるのも大切ですね。
チェック9.飽き性
また飽き性な一面もあります。
何でも器用にこなせてしまうので、満足するのも人より早く、飽きてしまうのですね。
そのため一つの仕事を一生かけて続けるという考えは苦手。
職を変えて飽きたらまた違う職に…という人もいます。
なかなか安定しない収入に不安を感じることがあっても、仕事が飽きた気持ちの方が上回り、勢いで辞めてしまうこともあるでしょう。
器用貧乏だからこそ困ること

さて続いて器用貧乏で困ることをお話していきましょう。
「器用貧乏だとなんでもこなせるから困ることなんてあるの?」
「器用貧乏で困るなんてなんて羨ましい悩み!」
という声が聞こえてきそうですが、器用貧乏さんには器用貧乏さんの困ったことがあるのです。
無自覚なこともありますが、気付かずストレスになり、体調を崩すことも…。
周りに「この人器用貧乏なのかな?」と思い当たる人がいたり、自分自身がそうである場合、困ったことを溜め込まず発散させていく必要がありますよ。
困ること1.人に頼られてしまう
器用貧乏さんの困ったことその1は、人に頼られてしまうことです。
器用に何でもこなすがゆえに、ついつい頼られてしまうのですね。
人付き合いも上手なことから「頼みやすい空気」を出していることもあります。
頼られてしまうことで自分の仕事が増え、プライベートに使える時間が減ります。
断るのも…とこなしてしまうため、頼んでくる相手は「困ったらあの人に頼もう!」と頼られてしまうのです。
器用貧乏さんが困るだけでなく、周りの人が甘えてダメになってしまう可能性もあり!
困ること2.断るのが苦手
断るのが苦手で困っているという器用貧乏さんも多いはず。
サラッと断れてしまえば楽なのですが、「どうせ引き受けても時間内に終わるな」と自分の気持ちを抑えてしまい、断ることより引き受ける選択をします。
何度も引き受けていると、ますます断りにくくなり、自分で自分の首を絞める結果に…。
体調が悪かったり自分の仕事が溜まっていたりした時は、今がチャンス!と自分に言い聞かせ思い切って断ってみると良いですね。
困ること3.大成しないで終わってしまう
大成しないで終わってしまうのも度々話に出てきた困ってしまう点です。
出世欲が薄くタイミングを逃してしまったり、上司にいいように使われてしまったり、サラッと同僚に手柄を持っていかれたりということがよくあるはず。
元々出世欲が強いタイプではないので、それに対して憤りを感じるわけではないのですが、人生を振り返った時に「損してるな?」と気付くでしょう。
大成しないで終わりたくないと思うのであれば、自分を最大限に生かせる環境に身を置いてみると良いですね。
困ること4.恋愛対象に入らないこともある
また恋愛対象に入らないで終わってしまうのも困ってしまうこと。
器用貧乏さんは人が良すぎて押しが弱い傾向にあります。
そのため恋愛対象に入らずいわゆる「良い人」で終わってしまうのですね。
もし友達と同じ人を好きになってしまったら譲ってしまうことも。
この人と恋愛関係になりたい!と思う人が現れた時は、一旦人の良さを封印して、自分の気持ちを素直に伝えてみましょうね。
困ること5.人の気持ちを汲み過ぎる
器用貧乏さんは基本的に優しい人です。
相手の変化に気付くのも早いですし、臨機応変に対応するのも得意。
となると困ってしまうのが相手の気持ちを汲み過ぎる点です。
例えば職場で用事があるのか早く帰りたそうにしている人がいたとします。
自分の仕事は自分でやるよう見てみぬふりを良いのですが、ついつい手を差し伸べてしまうことも…。
器用貧乏に向いているおすすめの仕事

では器用貧乏さんに向いている仕事といえばどんなものがあるでしょうか?
人に頼られやすいことや手先が器用なことを考慮して、向いている仕事をご紹介します。
器用貧乏な特徴をデメリットと考えず、自分の良いところとしてとらえれば、仕事も無限に広がりますよ。
おすすめの5つの職種を含め、器用貧乏さんだからこそ向いている仕事の参考にしてみてくださいね。
おすすめ1.事務職
まず事務職は器用貧乏さんにとって天職と言えます。
特にその日1日のゴールがあるような事務職がいいです。
例えば病院の事務などは、その日に来院した患者さんのカルテがノルマのようなものなのでゴールがありますよね。
次から次へと頼られてしまうと残業時間がどんどん伸びてしまうので、ゴールが明確にある仕事が良いでしょう。
要領が良くコツコツ頑張ることも苦ではないので、事務作業を淡々とこなす事務職は器用貧乏さんにおススメですよ。
おすすめ2.介護職
介護職も向いている仕事の1つ。
人付き合いが上手で人懐っこい器用貧乏さんは人と接する仕事が向いています。
その中でもマルチなサービスを求められる介護職も天職と言えます。
もちろん介護の現場にも出世はありますが、出世欲が薄い器用貧乏さんにとって、人から必要とされることの方が意味のあることと言えるでしょう。
毎日目まぐるしく介護をするこの仕事なら、飽きている暇もありません。
担当する方が増えればそれだけ仕事量も増えますが、やりがいも十分感じられる仕事ですよ。
おすすめ3.保育士
保育士も器用貧乏さんい向いている仕事の1つです。
保育園の先生はプリントを作ったり画用紙で製作をしたりと手先が器用でなければなかなか難しい仕事です。
なんでもさらりとこなせてしまう器用貧乏さんの能力を最大限に発揮できる職場と言っても過言ではないのでは?
また人と関わる仕事が向いているので、子ども好きなら保育士はおすすめ!
子どものお母さんやお父さんとも上手にお付き合いができるのではないでしょうか。
おすすめ4.自分で起業する
どこか企業に勤めるという考えに固執しないのであれば、自分で起業するのも良いと思います。
上司に良いように使われ、出世を逃してしまうのであれば、自分自身で会社を立ち上げるのです。
昔から人付き合いが得意だった器用貧乏さんは、人脈も広いでしょうし、手を貸してくれる人もきっといるはず。
とは言え、会社を立ち上げるのは勇気のいること。
本当に自分がやりたいことは何なのか、勝算はあるのかなどしっかり計画を練ったうえで行動に移せると良いですね。
まとめ
あなたも器用貧乏に思い当たるところがあったでしょうか?
一見損をしてしまうように見える器用貧乏も、見方を変えれば自分の強みになります。
自己分析をし向いている仕事を考えてみたり、活かしてくれる職場に出会えれば、自分にとっても会社にとってもメリットになることがたくさんあります。
一度立ち止まって、器用貧乏な自分を見つめてみてくださいね。