「マジックが手について落ちない・・・」
「子どもが油性ペンで落書きした・・・」
「ついてしまった油性ペンはもう落とせない?」
こんな風に、油性ペンが落ちなくて困ってしまった経験1度のみならず何度もありますよね。
洗濯しても落ちない油性ペンのメリットがうっかり裏目に出てしまったとき、一体どうしたらいいのでしょうか?
今回は、困ったときに役立つ身近なものをつかった油性ペンの落とし方を素材別にご紹介していきます。
この方法さえ覚えておけば、子どもの落書きにも対応できますよ!
なぜ落ちない?油性ペンが水で落ちない理由
「油性ペンってどうして水で落ちないの?」
水性ペンは水に濡れるとにじんでしまいますが、油性ペンはなぜ落ちないのでしょうか。
落ちないからこそ名前書きにぴったりですが、指先についてしまった油性ペンを見ると「なぜ?」と成分やしくみが気になりますよね。
とくに名前をよく書く洋服や紙こそ「落ちにくいな」と感じるのではないでしょうか?
油性ペンが落ちなくなる理由を知ると「だから落ちないんだ!」と気持ちがスッキリしますよ。
(1) 水に溶けにくい
油性ペンが落ちにくい理由の結論を先に言えば、溶けにくい「溶剤」をつかっているからなんです。
いわゆる「ペン」と呼ばれるものには水性と油性がありますよね。
この2つの違いは「溶剤」というものにあります。
水性ペンの溶剤は主に「水」を、油性ペンは「揮発性有機溶剤」という全く別の成分を使っているんです。
油性ペンをつかうと少しツンとした匂いを感じますよね?
それが油性ペンに含まれている溶剤の正体でもあります。
水性ペンより早く乾いて、非常にノリが良いというのも油性ペンの特徴です。
(2) 定着剤が入っている
油性ペンが落ちない2つ目の理由として「定着剤」があげられます。
書いて数秒で乾いて固まる成分なので、すぐに水で流しても落ちないという訳なんですよね。
むしろ水性ペンは水で落ちるようになっている、と言った方がわかりやすいかもしれません。
油性ペンはしっかりと素材に定着するからこそ、落ちにくいということです。
つかうときには「落とさない」ことを前提にしないと失敗につながるので、水性か油性か間違わないように気をつけましょう!
身近なものをつかった油性ペンの落とし方10選
油性ペンはついてしまったら一生落ちない・・・なんていうこともなく、意外と身近なもので簡単に落とすことができます。
ただし、素材によって落とし方が変わるので注意しないと逆効果・・・!という結果になるので注意が必要。
そして強力に染み込んでしまうのが油性ペンの特徴です。
跡形なく落とすことは厳しい素材も中にはあるということもあらかじめ知っておいてくださいね。
では身近なものをつかった油性ペンの落とし方10選をご紹介していきます!
落とし方1.手肌についた場合
落とし方2.プラスチックについた場合
落とし方3.ビニールについた場合
落とし方4.靴についた場合
落とし方5.紙についた場合
落とし方6.洋服についた場合
落とし方7.壁や床についた場合
落とし方8.木についた場合
落とし方9.ホワイトボードについた場合
落とし方10.ガラスについた場合
落とし方1.手肌についた場合
うっかり指についたり、@takokitidaさんのように寝ている間に「油性ペンでいたずら書きされちゃった!」なんていうこともありますよね。
そんなときはゴシゴシこすったりすると皮膚を傷めてしまうので、こんな方法で落としましょう。
【手肌についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:ハンドクリーム(クレンジングオイルやオリーブオイルなども可)、拭き取りティッシュ、ぬるま湯、せっけん
- 油性ペンがついた部分にハンドクリームを塗る
- インクがなじんだ頃ティッシュで拭き取る
- 落ちない場合はぬるま湯とせっけんで優しく落とす
落とし方2.プラスチックについた場合
油性ペンはプラスチックに書きやすくて便利ですが、消したくなったときに困ってしまいますよね。
子どもの持ち物の名前を消したいときにも、こんな落とし方を試してみましょう。
とっても簡単な落とし方で驚くかもしれません。
除光液で落とす方法もありますが、プラスチックのコーティングがはがれてしまうことがあるのでおすすめしません。
【プラスチックについた油性ペンの落とし方】
用意するもの:プラスチック消しゴム
- 油性ペンの上から軽くこすって落とす
落とし方3.ビニールについた場合
ビニール素材に書いた油性ペンもがんこで落ちないですよね。
落ちない理由は油性ペンのインクが繊維の奥まで浸透しているからですが、次の方法をつかえば落とせる可能性があります。
プラスチック消しゴムで消える場合もあるので、まずは消しゴムで試してみてから次の方法をお試しください。
消毒用エタノールや除光液をつかう場合は換気をしてゴム手袋を着用の上、こすらずに少しずつ落としていくことがポイントです。
【ビニールについた油性ペンの落とし方】
用意するもの:消毒用エタノール、除光液、いらない布、プラスチック消しゴム
- 消毒用エタノールまたは除光液をいらない布に染み込ませる
- 落としたい部分をやさしく拭く
- いらない布に汚れがつかなくなるまで繰り返す
落とし方4.靴についた場合
靴に書いた油性ペンを落としたい場合は、靴の素材をよくチェックしましょう。
まず皮革素材の靴には活用できず、変色を起こしてしまう可能性があるので避けてください。
よくある子どものスニーカーはビニールやゴム素材の部分に名前を書くことが多いですよね。
完全に落とすことは厳しい場合もありますが、お下がりにできる程度に薄くさせることは可能です。ぜひお試しください。
【靴についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:消毒用エタノール、除光液、クレンジングオイル、いらない布、歯ブラシ
- いらない布に消毒用エタノールか除光液、クレンジングオイルを染み込ませる
- 消したい部分に当てて染み込ませる
- やさしく拭き取って薄くなるまで繰り返す
- 場所によっては歯ブラシをつかって軽くこすり落とすことも可能
落とし方5.紙についた場合
紙に書いた油性ペンを落とすことは、残念ながらほぼ不可能なんです。
無理やりエタノールで薄くすることもできますが、紙が傷んでしまい元のように戻せなくなります。
ここでは少しでも薄くしたい!という人への対処法としてこんな方法をご紹介します。
【紙についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:プラスチック消しゴム
- 消したい部分をこする
落とし方6.洋服についた場合
うっかり洋服につけてしまった油性ペンや、名前を落としたいときにはこんな方法をつかいましょう。
ただし、洋服といっても素材に違いがあります。
木綿・麻素材にはこの落とし方は有効ですが、毛や絹では色落ちや変色をする可能性も。
大切な洋服であれば、プロのクリーニング店でしみ抜きをお願いした方がいいでしょう。
【洋服についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:消毒用エタノール、除光液、いらない布
- いらない布やタオルなどの上に洋服を置く
- 消したい部分に消毒用エタノールや除光液を染み込ませる
- 上にいらない布を置いてトントンと軽くたたき、下にインクを落としていく
落とし方7.壁や床についた場合
うっかり壁や床に油性ペンをつけてしまったときはショックですよね。
子どもが落書きをしてしまったときにも対応できる落とし方があるので、ぜひ覚えましょう。
傷をつけたり変色に気をつけながら行ってください。
ここではビニール素材の壁紙や、表面にワックスがかかった床での落とし方をご紹介します。
机や椅子などの家具にも応用できるので、色々なものをつかって試してみてください。
【壁や床についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:プラスチック消しゴム、中性洗剤、消毒用エタノール、除光液、メラミンスポンジ、いらない布
- まずプラスチック消しゴムで落ちないか試す。
- 落ちない場合は中性洗剤などを布にしみこませて拭き取る
- メラミンスポンジで仕上げる
落とし方8.木についた場合
木に書いた油性ペンは中に染み込んでしまうので完全には落とせません。
表面だけでも薄くしたい場合は次の方法を試してください。
【木についた油性ペンの落とし方】
用意するもの:サンドペーパー(目の細かいもの)
- 落としたい部分を軽くこすっていく
落とし方9.ホワイトボードについた場合
ホワイトボード用のペンは油性ペンではありませんが、ボードが黒ずんでしまったときの対処法としてご紹介します。
ボード表面の劣化やイレーサー部分が汚れには対応できませんが、あくまでボードに残ったペンの落とし方として覚えてください。
うっかりホワイトボードに油性ペンで書いてしまった場合はプラスチックの落とし方を参考にしましょう。
【ホワイトボードについた油性ペンの落とし方】
用意するもの:濡れ布巾、消毒用エタノール、ホワイトボードクリーナー
- 濡れ布巾でよく拭き取る
- 残った汚れは無水エタノールを吹きかけて拭き取る
- 落ちない場合はホワイトボードクリーナーをつかう
落とし方10.ガラスについた場合
窓ガラスやガラス製品、陶器製のものについてしまった油性ペンは意外と簡単に落とすことができます。
プラスチック消しゴムで落ちることもあるので1番簡単な方法を試し、落ちない場合は次の方法を試しましょう。
【ガラスについた油性ペンの落とし方】
用意するもの:消毒用エタノール、除光液、プラスチック消しゴム、いらない布
- 布に消毒用エタノールや除光液を染み込ませる
- 消したい部分を拭き取る
油性ペンで落とせない素材
実は先ほどご紹介した以外の素材は落とすことが難しいです。
「紙と木は完全に落とせない」とお伝えしましたが、紙や木以外のこんな素材も落とすことはほぼできません。
- 紙
- 木
- 石やコンクリート
- レザーなどの皮革素材
石やコンクリートに油性ペンで書いてしまうと内部まで染み込んでしまうので落ちなくなってしまいます。
また、レザーなどの皮革素材については、消毒用エタノールや除光液で薄くすることはできても完全に綺麗にするのは厳しいです。
しかし、消毒用エタノールや除光液は素材を傷めてしまう可能性の方が高いのでおすすめできる方法ではありません。
油性ペンの落とし方を行うときの3つの注意点
油性ペンの落とし方を行うときに気をつけたい注意点が3つあります。
安全に行うためにもぜひ目を通しておきましょう。
注意1.時間が経過したものは落ちにくい
油性ペンは時間が経過するほど落としにくくなります。
とはいっても、すぐに消せば何とかきれいになるというものでもなく、瞬時に染み込んでしまうのが油性ペンの困ったところ。
とくに落ちにくくなるのが、紙や布や木といった繊維質を含む素材です。
注意2.色落ちしないか確認する
落とす際に注意したいのが色落ちです。
消毒用エタノールや除光液をつかうと色落ちや変色のおそれがあるので、事前に影響のない部分で試してから行うことをおすすめします。
また、ゴシゴシこすってしまうと傷をつけてしまうので、優しく丁寧に油性ペンを落としていきましょう。
注意3.肌荒れや換気への配慮
油性ペンが手についてしまっても放っておけば2~3日程度で消えていきますが、気をつけたいのが先ほどのように消毒用エタノールや除光液をつかう場合です。
肌荒れ防止のためにもゴム手袋を着用し、換気にも注意しながら行いましょう。
まとめ
「落ちないどうしよう!」と焦ってしまうほど油性ペンはがんこで強力ですよね。
でも、1番簡単な方法ならプラスチック消しゴムで落とせたりするのでいざという時にお試しください。
落とし方さえわかれば、子どもに落書きをされてもイライラが軽減するのではないでしょうか。